バーテンダーの仕事をやってみたい!
そう思ったけど
「あんまりカクテルとか知らないけど大丈夫かな•••」
と心配になる方、結構多いと思います。
気持ちわかります。
ちなみに私の場合は、実際に仕事を始める前から『BAR レモンハート』や『バーテンダー』の漫画で予習していたので、
最低限の知識をもった上で求人に応募したことになります。
結論からお伝えすると、
カクテル知ってればロケットスタート
知らなくても別に大丈夫です
現役で活躍するバーテンダーもはじめは全員素人です。
先輩バーテンダーさんからすると、知識は仕事を続ける中で自然と身に付きますので、
「初めは何も知らなくて大丈夫だよ」という意見の方が多いと思います。
しかし私の経験上、事前に知識があったほうが得する事があるのも事実です。
本記事では、バーテンダーになる上で事前知識があった方が良い点と効率的な学習の手順について、実体験を元に解説します。
バーテンダーの最初のステップについて
まずはじめに、バーテンダーの仕事(アルバイト)に就いた時、どのような順番で業務を教えられるのか、その最初のステップについて解説します。
なお、今回の例はあくまでチェーン展開している”オーセンティックBAR”でのお話です。
個人でやっているBARや、フードメニューの豊富なダイニングバー、カジュアルバーなどは
少し形態が違うかもしれませんので、あらかじめご了承ください。
① ホール業務・洗い物・掃除
まず初めに任されるのが、
完成したカクテルをお客様のもとに運ぶホール業務。
そして洗い物や掃除などのいわゆる雑用です。
お給料を貰う以上、入ってすぐ何かしらの戦力にならなければなりません。
「こんな雑用がしたくてバーテンダーになったんじゃ•••」とは言わず、グッと堪えましょう。
(まぁ1年経っても何も作らせてもらえないなら、少し考えた方がいいかも)
ちなみに混み合った時に一番大事なのは、早くドリンクを作ることよりも、早く洗い物を済ませることです。
どんなに美味しいカクテルを出すBARでも、シンクに溜まった洗い物が視界に入れば雰囲気は台無しです。
先輩バーテンダーがドリンク作りとお客様とのコミュニケーションに集中するためにも、
洗い物は単なる雑用ではなくお店の重要なポジションだと心得ましょう。
② 基本技術
①を一通り教わったら、
次は空いた時間に基本技術についてレクチャーされます。
基本技術として教えられることは主に3つ
・アイスピック
・メジャーカップ
(まだシャカシャカシェイカーは出てきません。堪えましょう!)
・バースプーンは基本中の基本。ねじねじのついた長いマドラーです。
独特な持ち方と回し方、音を立てずに安定して回せるようになるまで、早ければ1週間くらいで出来ます。
練習を続けていると中指にマメができることがありますが、努力の勲章なので誇りましょう 笑
・アイスピックは氷を削って形を整える、針のような道具です。
使い方自体は簡単ですが、グラスピッタリの氷を作れるようになるには、ある程度の経験が必要です。
そして先が尖っているので、皆一度は怪我をします。(覚悟しておいてください 笑)
・メジャーカップはお酒を計量するための砂時計みたいな形の道具で、この中では一番扱いが難しいです。
持ち方と正確な計量を、ひたすら水で練習します。
基本技術の中では一番飽きる練習なので覚悟しておいてください。
(私は疲れていた日の計量の練習中に、寝落ちしてカウンター内をビチャビチャにしたことがあります 笑)
③ 実践
②の基本技術が一通り出来るようになると、
ジントニックやハイボールなどのロングドリンクが作れるようになります。
お店によっては、
先輩バーテンダーのアシスタントとしてドリンクを作ったり、
気さくなお客さんに「何か作って」と指名されたりするのを繰り返して実践経験を積んでいきます。
時々基本技術のチェックを行いながら、さらに空いた時間でシェイカーの扱いを教わります。
シェイカーが使えるようになれば、基本カクテルのほとんどが作れるようになっています。
その他、ブレンダーやボストンシェイカー、フルーツの扱い方などを少しずつ身につけ、
お客さんの好みに合わせたセレクト能力と、カクテルを作るスピードを磨いていきます。
あれ?カクテルの勉強は?
以上が、バーテンダーの仕事をはじめた時の最初のステップです。
お気づきでしょうか?
就業中にカクテルレシピを勉強する時間なんてありません!
なのでレシピの暗記は、働きながら覚えるか家で勉強するケースがほとんどです。
覚え方はバーテンダーの数だけあると思います。
1日1個と決めて覚える人もいれば、カウンターの下にカンペを仕込む人もいます。
お店が混んでいない時はそれでも構いません。
ただ、混んで次々とドリンクを作らなければならない時は、
最低限メニューに載っているカクテルはすぐに作れた方がいいのです。
また、メニューに載っていないカクテルでも、
スタンダードカクテルと呼ばれるような有名なものは、名前くらいは一通り抑えておきたいところです。
以上のことから、理想的なカクテルの学習手順は、
スタンダードカクテルを予習→お店のメニューに絞って暗記の順番です
事前知識があるメリット・デメリット
ここでバーテンダーの仕事を始める前に、カクテルの事前知識があることのメリットとデメリットについてまとめます。
メリット
- お客さんのオーダーが聞き取れる。
- 基本技術を身につけたらすぐ実践できる。
- (面接に受かりやすい)
1.お客さんのオーダーが聞き取れる。
入ったばかりのアルバイトに”ダイキリ”というカクテルのオーダーを”雷切”と伝えられたことがあります。(NARUTOかよっ!笑)
笑って許せることではありますが、本人はちょっと恥ずかしそうでした。
頭に入っていない単語は正確に聞き取れないことがあります。
恥をかかないためにも勉強して損はありません。
2.基本技術を身につけたらすぐ実践できる。
バースプーンは回せる、メジャーカップでお酒も計れる。
けど”モスコミュール”って何!?の状態では、ドリンク作りは出来ません。
お客さんの立場から考えても、よくわかってない人が作っていては安心できません。
3.(面接に受かりやすい)
アルバイトなり正社員なりの採用面接でも、多少アピールポイントになります。
ただし多少です。
あくまでバーテンダーの面接は、人当たりやコミュニケーション能力を重点的に評価する場合がほとんどです。
デメリット
- 時間とお金がかかる。
- お店によってはレシピを覚え直す必要がある。
- (人によっては鼻につく)
1.時間とお金がかかる。
カクテルの勉強方法についてはこの後解説しますが、時間やお金が多少なりともかかります。
2.お店によってはレシピを覚え直す必要がある。
これは重要で、カクテルというのはレシピが万国共通で固定されているわけではなく、お店によってアレンジを加える場合がほとんどです。
なので本のレシピがそのままお店のレシピという訳にはいかない可能性があります。
しかし、大枠のベース自体は変わらないので、
柔軟に対応さえできれば勉強していて決して損することはありません。
3.(人によっては鼻につく)
未経験で入った当初から「オレお酒詳しいんだぜ」って顔してると鼻につきます。
お酒の知識はバーテンダーとして過ごした分だけ、自然と身についていきます。
基本的に入ったばかりでは知識において敵いません。
バーテンダーは基本優しいので直接言われることはありませんが、
知らずにイラッとさせてる可能性があるので気をつけましょう。
(とか言って私は入った当初、鼻につくタイプの新人でした。反省。。)
予習方法
それでは、バーテンダーの仕事やカクテルについて働く前から予習する方法について解説します。
① BARの漫画を読む
まずはじめにBARでの仕事をイメージするには、
BARを題材にした漫画が手っ取り早くておすすめです!
おすすめの漫画は以下の2作品です。
『バーテンダー』
バーテンダーの実際の業務や考えていることを描いた上で、
お客様との触れ合いをテーマとした作品です。
若手同士で飲みながら愚痴を吐いたり、厳しいベテランバーテンダーがいたりなど、
作中に出てくるキャラクターたちが、かなりリアルなバーテンダーの実態を物語っています。
『BAR レモンハート』
こちらはお酒の誕生秘話や豆知識を中心とした作品。
30年以上続くロングセラー酒漫画です。
基本的に1話完結なので何巻からでも読めますが、
バーテンダー業務について触れられている8〜9巻が特におすすめです!
以上のBAR漫画を読んでイメージと夢を膨らませましょう!
もちろん現実では漫画のようにいかないことがほとんどですが、
良いBARではたまに漫画のような出来事が起こるのも確かな事実です。
② カクテルブックを読む(眺める)
バーテンダーとして働くイメージができたら、次はカクテルブックを買ってみましょう!
カクテルブックとは、カクテルの写真やレシピの載っている図鑑のような本です。
おすすめのカクテルブックに関してはこちらの記事を合わせてご覧ください。
関連記事:はじめてのカクテルブックの選び方【BAR初心者歓迎!厳選9冊】
また、『バーテンダーズマニュアル』という有名な本もありますが、こちらは写真や図が少なくわかりにくいので、初心者にはあまりおすすめしません。
細かい知識や考え方は満載なので、ある程度業務に慣れてから確認も含めて読んでみるといいでしょう。
(『バーテンダーズマニュアル』はお店に置いてあることも多いので、それを借りるのも手です。)
③ 実際に手を動かす
本を読んでいるだけでは当然カクテルを作れるようにはなりません。
実際に手を動かしてみるのが大事です。
多くのカクテルブックには専用器具の使い方も記載されています。
実際に購入して家で練習してみましょう!
④ BARに行く
自宅でカクテルを作ってみたら、次はぜひBARに行って、
自分で作ったカクテルとプロが作ったカクテルを飲み比べてみてください。
一度でもカクテルを作ったことがある人は、BARで見える景色が変わります。
キャリアのあるバーテンダーの方が美味しいカクテルを作るのは当然です。
ただバー業界には「新人には新人にしか出せない味がある」と言われますので、決して落ち込まないように!
BARで飲んでみて美味しかったカクテルを自宅でも作ってみるなどを繰り返し、少しずつレパートリーを増やしていくのが良いでしょう。
①〜④のPDCAサイクル
【漫画•カクテルブック→実際にカクテルを作る→BARに行く】の一連の流れは、経営学で言うPDCAサイクルに当てはまります。
PDCAサイクルは、Plan(計画) Do(実行) Check(評価) Action(改善)の頭文字を取ったもので、業務改善をしていく基本的な流れとなっています。
Plan(計画)の部分が本を読むことで、Do(実行)の部分がカクテルを作ることです。
BARに足を運びCheck(評価)をしたら、また自宅でカクテルを作ってみましょう。
まとめ
今回は「バーテンダーになるには事前にカクテルの知識があった方がいいのか」についてお話ししました。
ポイントをまとめます。
2. スタンダードカクテルを知っておくと、少し早く仕事に慣れることができる。
3. お店によってレシピが変わる場合があるので、柔軟に対応する。
4. 勉強しても知ったかぶらない。
5. 本を読むだけでなく、実際に作ってみたりBARに行ってみるのが大事。
実はバーテンダーの中にも、お酒が飲めない人がいます。
お酒を飲めなくてもBARの雰囲気が好きだったり、お客様をおもてなしするのが好きでバーテンダーを志すそうです。
バーテンダーの仕事はただお酒を作るだけではないので、幅広い知識と柔軟な考えが大事になります。
本記事で、バーテンダーという仕事に少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。
実際にBARで働いてみたり、自宅でカクテルを作ってみたりと、素敵なバーテンダーライフを楽しんで頂ければと思います。
以上です!
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