前回、アルコール度数の高いお酒についてご紹介しました。
>> 世界の”強い酒”たち
ウォッカやウイスキーが強いのはわかりますが、より身近なカクテルにもアルコール度数の強いものがあります。
名前に惹かれたり、人に勧められたりして知らずに飲むと痛い目に合うかもしれません。
この記事では、アルコール度数の強いカクテルをご紹介します。
・さまざまなカクテルを知りたい。
・強いカクテルを飲みたい気分だ。
・自己防衛として知っておきたい。
カクテルのアルコール度数 計算方法
まずは、カクテルにおけるアルコール度数の計算方法を簡単にご説明します。
1. カクテル全体の総量を1として、各材料の分量を計算する。
2. 各材料のアルコール度数に分量をかける。
3. 2をすべて足すと、そのカクテルのアルコール度数になる。
以上の方法で、カクテルのアルコール度数は計算できる。
実際にはつくる過程で溶けた氷の分が加算されるので、計算上の値よりも2〜3%低く表示される場合が多い。
なお、今回の記事では、アルコール度数は計算上の値とし、溶けた氷の分は考慮しないこととする。
また、カクテル材料は一般的なアルコール度数のものを使用することを前提とする。
強いカクテル
アルコール度数の強いカクテルをご紹介します。
【40%】ビトウィーンザシーツ
アルコール度数:約40%
ビトウィーンザシーツ(Between the sheets)は「ベットに入って」という意味。
セクシーな意味合いや、寝酒といった捉え方もできる。
■材料
- ブランデー:20ml
- ホワイトラム:20ml
- コアントロー:20ml
- レモンジュース:1tsp
使われるお酒は全てアルコール度数40%クラス。
そのままBARカウンターで寝てしまいたくなること必須(ダメ絶対)
■つくり方
- シェイカーに全ての材料を入れる。
- シェークしてカクテルグラスに注ぐ。
■主な材料のリンク
【40%】アースクエイク
アルコール度数:約40%
別名アブジンスキー(アブサン+ジン+ウイスキー)ともいわれる、強烈なカクテル。
■材料
- ジン:20ml
- ウイスキー:20ml
- アブサン(ペルノー):20ml
全ての材料がAlc.40%クラスのお酒のため、カクテルのアルコール度数も約40%。
それぞれのお酒に銘柄は指定されておらず、使う材料によってはさらに強いカクテルにすることもできます。
また、アブサンを置いていないBARも多いので、ペルノーで代用されることも多いです。
■つくり方
- シェイカーに全ての材料と氷を入れる。
- シェークしてカクテルグラスに注ぐ。
ペルノーを扱ったシェイカーなどには香りが残りやすいため、洗剤でいつもよりしっかりめに洗いましょう。
■主な材料のリンク
【44%】グリーンアラスカ
アルコール度数:約44%
強力な薬草風味が爽やかなカクテル。
アメリカでは、別名エメラルドアイル(エメラルドの島)とも呼ばれます。
■材料
- ジン:45ml
- シャルトリューズ ヴェール:15ml
ジン(40%〜)にシャルトリューズヴェール(55%)を加えるので、アルコール度数は約44%。
■つくり方
- シェイカーに全ての材料を入れる。
- シェークしてカクテルグラスに注ぐ。
色合いを意識してタンカレーで作られる場合が多い。
氷と共にロックグラスで飲むのも◎
■主な材料のリンク
【49%】フランシスアルバート(シナトラカクテル)
アルコール度数:約49%
アメリカの歌手フランク•シナトラをイメージしたカクテル。カクテル名はシナトラの本名に由来。
■材料
- タンカレー:30ml
- ワイルドターキー 8年:30ml
シナトラが好んだお酒を組み合わせたカクテル。そのため材料の銘柄は指定されている。
タンカレーは47.3%、ワイルドターキー8年は50.5%と、どちらもアルコール度数やや高めのお酒。
■つくり方
- ミキシンググラスに全ての材料を入れる。
- ステアしてカクテルグラスに注ぐ。
BARで出会ったおじ様が教えてくれたカクテル。
さらっと飲んでたあの人は渋くてカッコ良かったなあ。
■主な材料のリンク
【40%】ニコラシカ
アルコール度数:約40%
レモンと砂糖をかじってからブランデーを流し込む。口の中で完成するカクテルとも言われる。
味わいはサイドカー(カクテル)に近い。
■材料
- ブランデー:30ml
- スライスレモン:1枚
- 砂糖:適量
アルコール度数はブランデーをストレートで飲むのとほとんど変わらないため、40%程度となる。
■つくり方
- 小さめのグラスにブランデーを注ぐ。
- スライスレモンを乗せて、その上に砂糖を盛る。
【飲み方】砂糖を包むようにレモンを半分に折り、口に入れる。
皮を外して、レモンの果肉部分と砂糖を数回噛んだところにブランデーをイッキ!
■主な材料のリンク
【40%】ジン&ビターズ(ピンクジン)
アルコール度数:約40%
ジンにビターズ(苦味酒)でアクセントをつけるだけ。ほんのりピンク色(もしくは薄い褐色)になるのでピンクジンとも言われる。
■材料
- ジン:45ml
- アンゴスチュラビターズ:2〜3dash
アンゴスチュラビターズ自体も高アルコールの酒だがほんの少量なので、アルコール度数はジンそのものと変わらない。
■つくり方
- 小さめのグラスにアンゴスチュラビターズを入れ、グラスを回して全体に行き渡らせる。
- グラスを振り切り、余分なアンゴスチュラビターズを落とす。
- よく冷えたジンを注ぐ。
ジンは冷凍庫でよく冷やしておくベシ!
■主な材料のリンク
【40%】ラスティネイル
アルコール度数:約40%
カクテル名は「錆びた釘」という意味。その由来は赤褐色の色から、または古めかしいといったところから取られている。
ロックバンド X JAPANの曲に同名(Rusty Nail)のものがある。
■材料
- ウイスキー:45ml
- ドランブイ:15ml
ドランブイは、スコッチウイスキーにハーブやはちみつで風味付けした伝統的なリキュール。
ドランブイも40%のお酒なので、ラスティネイルも40%程度になる。
せっかくなのでウイスキーもスコッチを選びたい。
お手軽でおすすめなのはホワイトホース!
■つくり方
- 氷を入れたオールドファッショングラスに全ての材料を入れる。
- 軽くステアする。
ウイスキーロックを甘くしたような味わいに仕上がる。
材料の比率を変えると、甘味を強くしたり抑えたりできる。
■主な材料のリンク
【40%】ウォッカアイスバーグ
アルコール度数:約40%
アイスバーグとは「氷山」という意味。
アメリカの女性記者ナンシー•バーグ氏が、男性誌の中で発表したカクテル。
■材料
- ウォッカ:60ml
- ペルノー(アブサン):1dash
- (お好みで)ライムの皮
ウォッカ(40%〜)にペルノー(40%)を一振りするだけのシンプルなレシピ。
■つくり方
- 氷を入れたオールドファッショングラスに全ての材料を注ぐ。
- 軽くステアする。
- お好みでライムの皮を飾る。
ウォッカのアルコール感にペルノーのクセ。粋なカクテルだがなかなかにキツい!
■主な材料のリンク
【35%】ジャックター
アルコール度数:約35%
横浜のバー「ウインドジャマー」のオリジナルカクテル。カクテル名のジャックターは「水夫」の意味。
フルーティーで飲みやすいが、アルコール感はしっかりと残る。
■材料
- ラム(ロンリコ151):30ml
- サザンカンフォート:20ml
- ライムジュース:20ml
- カットライム
151プルーフ(75.5%)のラムをベースとするため、アルコール度数は高くなる。
■つくり方
- シェイカーに全ての材料を入れて、シェークする。
- クラッシュアイスを詰めたオールドファッショングラスに注ぐ。
- お好みでカットライムを飾る。
大きめのシェイカーにクラッシュアイスでシェークするとつくりやすい!
■主な材料のリンク
【22%】ロングアイランドアイスティー
アルコール度数:約22%
紅茶を一滴も使わずにアイスティーのような味わいを作り出したカクテル。
飲みやすくて飲めちゃうけど、入ってるお酒の量がすごいため要注意!
■材料
- ジン:15ml
- ウォッカ:15ml
- ホワイトラム:15ml
- テキーラ:15ml
- コアントロー:20ml
- レモンジュース:15ml
- シュガーシロップ:2tsp
- コーラ:Full Up
より飲みやすくしたい場合は、テキーラの量を減らしてその分コアントローを増やしてみて!
■つくり方
- 大きめのシェイカーにコーラ以外の材料とクラッシュアイスを入れ、シェークする。
- タンブラーに氷ごと注いで、グラスいっぱいになるようクラッシュアイスを足す。
- コーラで満たし、底から持ち上げるようにしっかりステアする。
- お好みでスライスレモンやミントを飾る。
普段は炭酸飲料を手荒く扱うのはご法度だが、ロングアイランドアイスティーはコーラの炭酸をころしてしまっても構わない。
■主な材料のリンク
まとめ:カクテルは飲みやすいからこそ気をつけて!
以上、アルコール度数の強いカクテルをご紹介しました。
カクテルは、バーテンダーの技術によって口当たり良く飲みやすく仕上げられます。
そのため、スイスイ飲めてしまったが気づけばフラフラなんて事も起こりがちです。
今回は代表的なカクテルや特徴的な物のみを取り上げましたが、他にも強いカクテルは挙げ出したらキリがありません。
アルコールの強い弱いは、当然人によって感じ方が違います。
自分が一番楽しめる酒量を見極めるのが、お酒を楽しむ第一歩だったりするものです。
–お酒の強要はダメ絶対–
参考にしていただければ幸いです
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